● ダム・橋梁等の基礎地盤の工学的判定

 ● 地下水・温泉調査に於ける滞水層の評価

 ● 地盤改良効果の判定

 ● 岩盤特性および水理特性のモニタリング

 ● 空洞探査

    
■ジオトモグラフィーとは

   
 医学の分野においてはいろいろな物理量(X線、γ線、超音波、変動磁場等)を使って、人体内部を可視

化する技術が発達し、医療診断に大いに貢献しています。その代表的なものにX線CTがあります。これは

人体のある断面周辺において、人体内部を通過してくるX線の強度を多数測定し、コンピューターにより人

体内部の吸収の度合を計算し、グラフィックディスプレー上に表示するものであります。

 地球内部の診断においても、X線CTとほぼ同様の原理に基づくジオトモグラフィーという技術が発達して

おります。これには弾性波トモグラフィー、比抵抗トモグラフィー及び電磁波トモグラフィー等があり、それぞ

れ地盤内部の弾性波速度(または減衰パラメータ)、比抵抗及び電磁波速度(または減衰パラメータ)を求

めるものであります。図−1はX線CTとジオトモグラフィーの関係を示したものです。



 
         図−1 X線CT(a) とジオトモグラフィー(b)の対比